初回セイバールートのラスト。
●2/13
[夢]
・元々、子供の王に仕える事を潔しとしなかった騎士達は、国内が安定して王への反感を露に。一を捨てて十をとる王のやり方は正しくとも認められず。
・カリバーンを抜こうとするアルトリア、無惨な末路を幻視させ警告するマーリンに「・・・多くの人が笑っていました。それはきっと、間違いではないと思います」と答え翻意せず。マーリン「奇跡には代償が必要だ。君は、その一番大切な物を引き換えにするだろう」
・簒奪者との内戦であるカムランの戦いで、騎士達は全滅、王も全てを失い、ただ荒れ果てた国の姿を無念に。
[凛の部屋]
・凛、セイバーの目的は自分のためでなく他人のためと推定。
・凛が以前アーチャーに聖杯への願いを聞くと「恒久的な世界平和というのはどうだ?」爆笑した凛にアーチャー「まあ他人の手による救いなど意味はない。今のは笑い話にしておこう」といじけたとか。
・凛、聖剣の鞘による不死性がセイバーにはないことを指摘、伝説では敵に盗まれたことになっている。
[衛宮邸]
・イリヤ、通例サーヴァントは2度目の生が目的で聖杯戦争に参加するものと発言。
・英霊は人間の守護者で、死後も人の世の滅亡を水面下で防ぐ。そのため生前に、死後は英霊となる契約を必要とする。通常の英霊は、生前の契約で世界の支援を得て英雄となり、その代償を死後払う形。
・セイバーは英雄となるのに世界の支援が不要だったが、死の直前に聖杯を求めてやまず、聖杯が手に入るなら死後は守護者になっても良い、と契約した。未だ契約が果たされないため、アーサー王の時間は死の瞬間で止まり、いつか果たされる契約によりあらゆる時代から英霊として召喚を受ける。死者でないため霊体にもなれない。
・通常の英霊はどこかの本体から時間軸に関わりなく召喚され、本体に戻る事なく消滅するので、本体に影響無し。セイバーは召喚後、死の直前の自身に戻り、再び召喚を待つので、記憶など引き継がれている。
・聖杯にかけるセイバーの望みは、過去の改変による王の選定のやり直し。岩の剣の選定が誤ったのでは、との疑いを捨てきれないセイバー、王に選定されながら国を守れなかった自分の代わりに、再選定で正しく国を守れる王を、と願う。
・士郎、セイバーの望みが成就したとしても、独りで死んだ孤独な王は更に英霊となり戦う機械として永劫に使役されるので、あまりに救いがないと激怒、呆然。何より戦い抜いたアルトリアの十年間を嘘にするのが許せない士郎、「セイバーはあんなにも戦ってきた。裏切られても怖がられても負けなかった。あの丘で、最期まで剣から手を離さなかった。だっていうのに、なんで・・・死んじまった後もおまえだけが、そんな誓いを守らなくちゃいけないんだ・・・!」と激昂して口を滑らす。
・気まずい沈黙に突然屋敷の結界による警告、サーヴァントの侵入。イリヤ曰く、キャスターが竜の歯で造ったゴーレム引き連れてきたとか。
・選択肢
キャスターはセイバーに任せ・・・
→凛、増え続ける竜牙兵に危機感。イリヤ、竜の化身たるセイバーに対して模造品の竜牙兵ごとき相手にならないと楽観。
→士郎の令呪が突然消失。キャスターの気配が消え、戻ってきたセイバー、苦しげな様子。駆け寄った士郎、セイバーに斬殺され、セイバーの剣による傷には例の治癒効果も働かず即死。
→タイガー道場
セイバーと二人で打って出る
→士郎は木刀で身を守りつつ、数の多さに業を煮やしてエクスカリバー使いかけたセイバーを制止。
・選択肢
セイバーにキャスターを任せる
→居間に戻った士郎の腕から令呪消失、戻ったセイバーに斬殺され即死。
→タイガー道場
遠坂を信じる
→居間の守りを遠坂に任せて庭へ突貫。
・影に包まれた黒いローブ姿のキャスターと対面。自分に相応しくないマスターに消えてもらった、自分達は魂喰いなので魔力補充など雑作もないと嘲笑、「今も昔も、誰かの手足になるのはこりごりなの。」
・嫌な予感を覚えた士郎が制止するが、セイバーかまわず突進。キャスター、一言で大魔術を発動させセイバーをゼラチン状の空間に捕縛、「侮ったようねセイバー。貴女の時代の魔術師がどれほどだったかは知らないけど、この指は神代に生きたもの。こんな末世の魔術師達から見れば、私の業は魔法のそれでしょう」と嘲笑。
・答えてセイバー「・・・なんだ。本当にこの程度ですか、魔術師(キャスター)」と言うが速いか対魔力で捕縛の魔術をキャンセルして再突進。
・選択肢
・・・あの間合い、取った・・・!
→自ら足を止めたセイバー、キャスターの短剣に胸を突かれながら傷は負わず、それでも何故か膝をつく。
→キャスター「そう。これが私の宝具よセイバー。サーヴァントはおろか人間一人殺せない、何も生み出せない最弱の武器。けれどある事柄に対しては全てを許された神代の免罪符。」
→士郎の腕から令呪消失。キャスター、予定通りと嘯き、「後は中にいる魔術師と器を回収すれば、私の勝利は揺るがない。」
→セイバーにとどめの斬撃くらって即死。
→タイガー道場
だめだ、セイバー・・・!
→制止して駆け寄る士郎。自ら危険を予感して足を止めるセイバー、避けようとしたところに地中から竜牙兵が足止め。
→振り下ろされた歪な短剣を、飛び込んだ士郎が背中で受け、脊髄抉られながらセイバーと共に後退。また不器用な・・・(-_-;
・キャスター「貴女が直感した通り、在る事柄に関してのみ万能とされる魔法の札よ。」としたり顔、仕掛けてくるなら動けない士郎を殺すと恫喝。セイバー、士郎を殺したら消える前に全力で焼き尽くしてやると恫喝返し、交渉開始。
・キャスター、手を組んで残るランサーを倒す事を提案。アサシンは倒されたのか?とセイバーが問うと「さあ?もういないのだから倒されたのでしょう。主も守れないサーヴァントは消えて当然よ」
・セイバーごと宝具をもらうと主張するキャスターに、キレた士郎が傷を押して立ち上がる。そこへ突如空から降り注ぐ無数の矢、瞬時に砕け散る竜牙兵、そして塀の上に立つ黄金の騎士!
・キャスターごとき眼中にない黄金の騎士、キャスターに名を問われて「雑種に名乗る謂れはない。失せるがいい、道化」と冷たく宣告。指を鳴らすと無数の武具が空から降り注ぎ、キャスターが素早く張った「盾」の概念を易々と打ち砕いて次々串刺し、原型をとどめぬまでに破壊。ところが「・・・無礼者。我が失せろと言ったのだ。疾く自害するが礼であろう!」と吠えて更に追い打ち、実は無傷で隠れてたキャスターに今度こそ無数の魔剣・魔槍が突き刺さる!宝具並みの武具に次々串刺しされてキャスター惑乱しながら瞬殺。
・黄金の騎士、十年前の先の聖杯戦争でセイバーと因縁があった様子。出てきたイリヤを「雑種」呼ばわりし、自らを英霊の一人と名乗る。イリヤ「わたしが知らないサーヴァントなんて、存在しちゃいけないんだから・・・!」と夢中で魔力放出。出現した盾があっさり弾き返し、イリヤ直撃寸前で危うく凛が受け止めた。
・黄金の騎士、イリヤを見つめて「なるほど、今回はまた変わり種だな。前回の轍を踏まぬよう、少しは工夫したということか」とつぶやき、せっかくの5人目なのだから早く開け、と言うとなぜか気を失うイリヤ。
・セイバー「なぜ・・・貴方が現界しているのです、アーチャー」と詰問。黄金のアーチャー、自分の聖杯を取りにきただけと答え、興が削がれたと踵を返して撤退。
[衛宮邸]
・士郎の治癒能力は吸血鬼並みと呆れる凛、セイバーの回復能力が士郎に流れてるのでは、と示唆。セイバー、自分にそこまでの治癒能力はない、と言いかけて何か思い当たったらしく「・・・まさか、そんな筈は」と口ごもる。失くした鞘のこと思い出したカナ?
・金アーチャーは10年前の聖杯戦争の勝者、おそらく聖杯の恩恵でこの世界にとどまり続けた。最後の日に大火の中で戦ったセイバーは金アーチャーに勝てず、シンボルとなる宝具を特定できないため正体さえわからなかった。
・凛と士郎が先のキャスター戦で見た金アーチャーの無数の宝具を形状から推定すると、ダインスレフ、ハルペー、中華っぽいヤツ、お不動さんのアレ、セイバーの聖剣に似たもの、デュランダル、ヴァジュラ、カラドボルグ、ゲイボルクなどなど。士郎は詳しい訳じゃなく、単に頭に浮かぶらしい。UBWの効能?(^^;
・理不尽な事実に、あれらは全部偽物だったと結論付けようとする凛とセイバー。士郎、何気に否定して「だからアレは本物だって。むしろ他のが偽物っぽい」キャリバーンを「投影」した経験からか、表面だけ真似たものと、完全なカタチを備えたものと、今の士郎には直感で見分けがつく様子。ただし理由をまともに説明できず。
・凛が引き上げたあと、士郎がセイバーに「聖杯で自分を救え」と蒸し返し、平行線たどってセイバー完全拒絶。更にセイバー、前回の聖杯戦争で金アーチャーが聖杯を手に入れた筈はない、と言い出し「あの日。町が炎に包まれた時、聖杯は破壊されたのです・・・私を裏切ったマスター、衛宮切嗣によって」と衝撃発言。
・10年前のあの日、切嗣&セイバーは聖杯を手にして金アーチャー&マスターとの最終決戦を前にしながら、切嗣が聖杯を捨て、最後の令呪でセイバーに聖杯を破壊させた。その結果街は火に包まれ、セイバーは死の瞬間に復帰。
・セイバーのマスターだった頃の切嗣は、セイバーが士郎の記憶で見た立派な人物ではなかった。典型的な魔術師で、人間的な感情など見当たらなかった。セイバーが切嗣に話しかけられたのは令呪による3回の命令だけ。切嗣は自分自身さえ道具として扱い、あらゆる感情を殺し、あらゆる敵を殺した。
・マスターとして高い適性を持つ切嗣は、歴史ある魔術師の家系に雇われて聖杯戦争に参加、正規の手順でセイバーを召喚した。召喚の触媒はコーンウォールから発掘されたアーサー王の遺品だったらしい。
・士郎、綺礼から情報を聞き出すため、皆が寝静まってから独り教会へ。
[教会]
・切嗣に引き取られなければ、士郎は他の孤児達と一緒に教会で養子縁組されてたはず。
・前回聖杯戦争でセイバーが聖杯を破壊したことを告げて綺礼を詰問。英霊は死後記憶を持たない筈、と考え込む綺礼に、セイバーの特殊事情を説明する士郎。
・元々サーヴァントシステムは魂の永続の秘法を真似て造られたが詳細不明。
・"結果として聖杯を手に入れる"からこそセイバーはサーヴァントとして召喚されているので、士郎の前に彼女が現れた時点で人間に戻す手段などあり得ない。意志を持たない道具として召喚される通常の英霊と異なり、サーヴァントは英霊本体を聖杯が呼び出しているもの。聖杯のサポートなしでも存在を維持できるだけの魔力を魂喰いで補充すれば、人として世界にとどまることは可能。
・魂喰いを拒絶した士郎に、綺礼「おまえが真実セイバーを人として生かしたいのなら、聖杯をセイバーに飲ませればいい」と告げる。聖杯に満ちた水を飲むことでサーヴァントは現世で二度目の生を授けられ、マスター存命の間はこの世界に留まれるそうな。
・切嗣に破壊されて聖杯が既にないなら戦う理由が無い、と言う士郎に、綺礼「何を今更。・・・もとより、君に理由などない」と答え、トラウマ抉られた動揺から吐き気に襲われ絶句する士郎。綺礼「・・・まあよかろう。今は衛宮士郎の傷を切開する時ではない」とツッコミ自制。ならゆーなよおっさん・・・(-_-;
・聖杯は神の血を受けた杯に非ず、古より伝わる魔法の釜が原型。アインツベルン、マキリ、遠坂の三家が、ギリシア語で"たどり着けない場所"こと理想郷(ユートピア)の願いを叶える"万能の釜"を再現しようとした。200年前に完成したその試みが、聖杯の器に"万能の釜"を降霊させて一度目の聖杯戦争となった。
・アインツベルンはラインの黄金の伝承に長け、聖杯の模造品を造る技術は神業だった。更に遠坂とマキリが相応しい土地と強力な呪縛を提供。当時魔術協会は教会と係争中だったため、教会の目が届きにくい極東のこの地が選ばれた。遠坂は一帯の霊地を所有する上に降霊術の大家。マキリは使い魔に関して優れた技法を持ち、サーヴァントを縛る令呪を作り上げた。
・前回切嗣に裏切られたアインツベルンは最強の切り札としてイリヤを投入、おそらく彼女が聖杯を持っている、と綺礼。士郎、そんな荷物は持ってなかったはず・・・といぶかしむ。
・8人目のサーヴァントがいることを士郎が告げると、綺礼ひどく驚愕した後、前回セイバーと最後に対峙したサーヴァントが誰かに匿われ魂を補充しながら生き延びたのだろうと推測。マキリのご老体はとうに隠居しているとか独語し、監督役として調べることを約束。・・・マキリて誰かと思ったら、間桐かよ・・・(-_-;
・別れ際に綺礼、聖杯を手に入れればセイバーは死ぬと忠告、魂を与え続けるか聖杯を飲ませるかして士郎自身の望みをかなえろとそそのかす。
・帰途、綺礼の言葉に心惑う士郎、月光の下で召喚した時からセイバーに魅かれていたことを自覚、「俺、あいつが好きだ」と独り言。青春だねぇ・・・(^.^;
[衛宮邸]
・出迎えた凛に、セイバーはサーヴァントにならなければよかったと士郎。凛、アーチャーも同じことを言っていた、と告げて、アーチャーの正体はアーサー王に縁の騎士だったんじゃないかと推測。
●2/14
[新都]
・強引にセイバーをデートに連れ出した士郎、昼食後の紅茶を自然体で楽しむセイバーを見て、超絶の剣技にも関わらず本来彼女の本質は戦場にはない、と痛感。
[橋]
・帰途、川の中の瓦礫の山を見たセイバー、前回聖杯戦争でエクスカリバーに巻き込んでしまった船の残骸だと述懐。
・自分のためにって話を蒸し返した士郎、頑に拒むセイバーに、犠牲の出る戦いを本当は嫌ってると指摘。セイバーは王の誓いの一点張り。士郎は過去の改変など許されないと主張、セイバーは士郎の自分より他人を優先する歪みを指摘して、結局喧嘩別れ。セイバー「シロウなら、解ってくれると思っていた・・・」と心情吐露。
・夜、帰ってこないセイバーを迎えに再び橋へ。行き場などなく独り佇むセイバーと何となく心を通わせた直後、「勝手に人の物を持っていくな、小僧」と金アーチャー襲来!
・初撃だけは防ぐから離脱してくれ、とセイバー。士郎、全ての英霊はヤツを超えられないと直感し、自ら突撃してキャリバーン投影を試みるも、鉄槌一撃で倒れ伏す。
・金アーチャー、聖杯入手までセイバーを存続させるのに手がかからない方法だからマスターを生かしておいてやる、と言い放ちつつ士郎を雑種呼ばわり。アレ、こいつの言う"雑種"って神の血脈引いてる人間じゃなかったっけか?
・動けない士郎をヨソに金アーチャー、セイバーを傲岸に口説き「そう、守護者になどなる事もなく、死に逝く運命に戻ることもない。もう一度だけ言うぞセイバー。このまま我の物になれ。この世界で、共に二度目の生を謳歌しようではないか」
・金アーチャー、セイバーに拒絶されるのも楽しいらしく、力づくで聖杯の中身をその身にぶちまけマスター等不要にしてやると嬉々として宣言。目的を問うセイバーに「さあ、なんだったか。生憎この世の財は全て手に入れた身でな。望むモノなどとうにない」と金アーチャー。聖杯を求めないのか?とセイバーが更に問うと「聖杯?ああ、不老不死か。ふん、そんなものは蛇にくれてやった」と応えてセイバー驚愕。「・・・よいぞ、刃向かう事を許す、セイバー」と王のお許しが出て戦闘開始。
・最初は鎧任せで防戦一方の金アーチャー、「我の鎧が軋みをあげるなど、そうあり得る事ではないのだが・・・」と余裕の台詞で、"手のひらに収まる程度の、鍵のような短剣"を手にし、更に赤黒い復讐の呪詛の宝具でセイバーの斬撃を弾く。
・斬り込んだセイバーに金アーチャー「・・・"王の財宝(ゲート・オブ・バビロン)"」と宝具発動、見えない刃、氷の刃、死神の鎌と立て続けに宝具攻撃、背後に浮かぶ無数の宝具の束にセイバー愕然。
・士郎、全て宝具のオリジナル=原型と直感、金アーチャーの正体に気づく。その正体とは、世界が一つだった最古の時代、全ての財を収集して完璧な宝物庫に無数の武器を収蔵した人類最古の英雄王ギルガメッシュ。
・ひるまず敢然と挑むセイバー、風王結界解除してエクスカリバーを露に。士郎、何をしても勝てないという直感に突き動かされ、動かない体を無理矢理動かす。応えてギルガメッシュが手にしたのは自身のもう一つの宝具、士郎の直感をもってしても正体の掴めない異質な剣。銘などないのでエアとだけ呼んでいる、とギルガメッシュ。
・「"約束された勝利の剣"・・・!」「"天地乖離す、開闢の星(エヌマ・エリシュ)・・・"」と宝具の真っ向勝負、結果はセイバーの一方的な敗北。ボロボロで倒れたセイバーを尻目に哄笑するギルガメッシュ、「く、人類最強の聖剣とやらもその程度か!人間の幻想など所詮子供だましよな!」と大喜びし、女子供相手には手加減してやるべきだったかとご満悦。
・この期に及んで士郎を逃がそうとするセイバーに、令呪を使ってでも止めるべきだったと自身に憤る士郎。魔術回路の撃鉄たたいて肉体に魔力を無理矢理流し込み、辛うじて立ち上がると「・・・投影、開始(トレース・オン)」と2度目のカリバーン剣製。剣に宿る意思と経験も複製されているため、辛うじて猛攻をしのぐ士郎。
・苛立つギルガメッシュ「薄汚い偽物め。それほどソレが気に入ったのならば、本物を見せてやろう」と一振りの剣を持ち出し、キャリバーンと同じ本質を読み取り息を呑む士郎に「おまえが持つ"王を選定する岩に刺さった剣"は、北欧に伝わる"支配を与える樹に刺さった剣"が流れた物だが・・・これはその原型、王を選定するという"聖権"の大本だ」と宣告。魔剣グラムの更に大本といわれてたじろぐ士郎。
・ギルガメッシュ、転輪により劣化する複製は原型に勝てないと断言して必殺の斬撃。カリバーンが主を守るため奔るも、原罪(メロダック)という名の剣に跡形もなく砕かれ、士郎は肩口から腰までバッサリ。(X_X)
・選択肢
立ち上がらない
→折れた心と共に庇護の魔力消失して死亡。
→タイガー道場
立ち上がる
→気力だけで無理に立ち上がろうとする士郎に、敗北した自分などに助けはいらない、と制止するセイバー。「俺には、セイバー以上に欲しいものなんて、ない」と言いきった士郎、ようやく自身の歪みを自覚しつつ、一番大事なものとして自分の命の代わりにセイバーを見つけたことを感謝。剣を手に振り返らず生涯を駆け抜けたアルトリアの鮮やかな生き様に憧れた士郎、彼女が死の際で己の人生を誇って眠れることをただ願い、「ごめんな。俺、セイバーが一番好きだ。だから、あんなヤツにおまえは渡さない」と宣言。
・どうにか立ち上がった士郎に、剣を投影する暇さえ与えず迫るギルガメッシュの光の刃。瞬間、セイバーへの「抜き身の剣のような」という想いから現れた何かによって、寄り添ったセイバーがグラムの一撃を弾き返しギルガメッシュに手傷。激怒しながら無言で立ち去るギルガメッシュ。
・瀕死の士郎、致命的な自身の傷口に、無数の刀身が幾重にも折り重なって傷口を塞いでいく様を幻視、一瞬後には消えて異常な治癒で傷が塞がっていく。士郎を抱きしめたセイバー「・・・やっと気づいた。士郎は、私の鞘だったのですね」
[夢]
・孤立した王の留守を狙い謀反を起こした若き騎士モードレッドは、王を妬む王姉モルガンの息子であり、王の分身でもあった。急ぎ取って返した王は自国に攻め入り、騎士達を切り伏せ、最後にモードレッドを打ち倒しながら自身も致命傷を負った。
[衛宮邸]
・目覚めた士郎、例によって傷は完治。眠れない士郎、襖越しにセイバーに「・・・もういい。いいから、おまえは自分のために、笑わないと」と声をかけ、もう十分頑張ったんだから一人の少女アルトリアとして幸せになるべきだと、と再度主張。セイバーは王の誓いをたてに拒むも、思い合う心までは否定しきれず、髪を降ろしてプラトニックに士郎と同衾、「この戦いを終わらせる為に、戦うと決めたのだから。」と今は目前の戦いに集中する決意。
●2/15
[教会]
・未だ眠るセイバーを置いて、ギルガメッシュ対策の相談に単身教会を訪れた士郎。また迂闊なコトを・・・(-_-;
・無人の教会へ踏み込み、得体の知れない悪寒と危機感に苛まれる士郎、地下の闇へ続く階段を発見。
・選択肢
家へ戻る
→妙な不安に苛まれて逃げるように帰宅。
→ギルガメッシュ対策としてランサーとの共闘を検討。凛は準備などのため一度自宅へ。
→呼び鈴が鳴って訪れたのは言峰神父。情報を持ってきた、と言って入ってきた言峰に初対面のセイバー「・・・前回のマスターが何の用です。あなたは切嗣に撃ち殺された、と記憶していますが」と告げ、切嗣の最優先標的だったこの男には油断ならない、と殺気全開。
→セイバーを下げて中庭で改めて言峰と対峙。言峰が「忘れ物だ」と何かを投げると同時、侵入者探知の結界作動。イリヤを攫いに侵入したランサーらしい。一方で言峰が投げ捨てた、抜け殻のような無惨な子供の亡骸に、何故か見覚えがあり意識をそらせない士郎、突然後ろから心臓を貫かれて即死。
→タイガー道場
地下室に降りる
→地下の聖堂に踏み込んだ士郎が目にしたのは、頭と胴体だけで棺につながれ生きながら魂を搾取される無数の子供の生ける亡骸!
・突然後ろに立った言峰神父、そんなに奇怪か?彼等とお前は兄弟のようなものなのに、と告げ、かつての大火事を生き延びた子供たちの成れの果てであることを知らせる。「衛宮切嗣に引き取られていなければ、おまえも彼等の一員となっていた。解るか?おまえはまたも一人だけで助かったのだ。」
・十年間サーヴァントの餌にしていたとの言葉に憤る士郎、振り返った瞬間に後ろからランサーの一撃。
[衛宮邸]
・イリヤの容態が良くないと言う凛、「今はまだ辛うじて容量が空いてるから、余分な機能が働いている。」「けど、満ちてしまえば一番不要な"人間としての機能"を棄てるしかない。イリヤスフィールはね、聖杯戦争が進めば進むほど壊れていくように作られているのよ」と告げるが、セイバーには理解できず。要は「聖杯」としての容量がどんどん満たされていく訳だ・・・
・凛は魔術協会から派遣されたランサーのマスターのねぐらを発見、様子がおかしいので踏み込んだら、血痕と令呪を失った左腕が残されてた。以前の聖杯戦争のマスターが令呪とサーバントを残してマスターの権利を保持し、今回ランサーの令呪を奪って諜報専用に使っていた、と推測。
・セイバー、士郎の危機を教会方面から感じて急行。
[教会・地下聖堂]
・駆けつけたセイバー、瀕死の士郎を前にランサーと対峙。因果を逆転させるゲイボルクの呪いを受けた以上、よほどの幸運がない限り運命を変えられず死に至るのみ、とセイバーに告げて決着を求めるランサー。こいつは敵の手の内探る役ふられて、ずっとおあずけ食わされてたので、自分にふさわしい雄敵と真剣勝負がしたいらしい。
・激痛に呻く士郎、脳裏に伝わる生ける亡骸達の呼びかけになす術無い自身の無力に苦悶し、「正義の味方なんてものは、起きた出来事を効率よく片付けるだけの存在だ。」との言葉を反芻。セイバーがやってきたと告げる言峰、どのみち後一人サーヴァントが必要だと話し、士郎の頭を掴んで歩き出す。その接触により得体の知れない黒い汚濁を感知した士郎、言峰が自分同様に致命傷を何かで補って生存していると悟る。
・士郎を人質にした言峰、サーヴァントが二人残る不完全な状態の聖杯でも大抵の奇跡はかなうはず、と一時停戦を提案。聖杯に相応しい人間か判定すると言い放つ言峰、「その傷を切開する。さあ・・・懺悔の時だ、衛宮士郎」
・抉り出され曝されたのは地獄のような大火災の中、死にゆく人々の助けを求める声を無視して、その度にかつて自分だったものを削り取られ虚ろな心を抱えつつ、自分だけが生き延びるために歩き続けた士郎の記憶。そうして唯一人生き延びたが故に、誰かを救う正義の味方に憧れて切嗣の後を追い、ソレ以前の記憶を閉ざしていた。
・聖杯の奇跡で十年前の悲劇をなかったことにし、失われた全てを救い本来の自分に戻って自分自身を救え、と誘惑する言峰。しかし士郎は「・・・いらない。そんなことは、望めない」と断言。苦しみながら死んでいった人、誰かを助けるために命を賭した人、彼らの死を悼み、長い日々を越えてきた人を想い、残される思い出が今を変えていくと信じて、「その道が。今までの自分が、間違ってなかったって信じている。」「聖杯なんていらない。俺は・・・置き去りにしてきた物のためにも、自分を曲げることなんて、出来ない」と言いきる士郎。その言葉を耳にしたセイバー、士郎の過去を共有したが故に、それでもそう言いきる彼の心の強さを痛感。
・失望したらしい言峰、今度は矛先をセイバーに向け「おまえの目的は聖杯による世界の救罪だ。よもや英霊であるおまえまで、小僧のようにエゴはかざすまい?」と語り、代償として自らマスターの命を奪えと誘う。
・心を揺さぶられながらも士郎の言葉が耳から離れないセイバー、やり直したいと願うのは王となる前の一人の少女の迷いに他ならず、王であった自分を否定することは奪ってきた多くのモノを否定することに他ならない、と認識。王としての生き様に誇りを持つならたとえ滅びであれ結果を受け入れ、やり直しなど求めてはならないと決意、「聖杯は欲しい。けれど、シロウは殺せない」と応え、戸惑う言峰に「判らぬか、下郎。そのような物より、私は士郎が欲しいと言ったのだ」と挑戦。士郎の手を取ると例の治癒力が活性化、ゲイボルクの呪いさえ克服して治癒開始。
・言峰「おまえたちは、つまらない」と言い捨てる。セイバーに目的を問われ、言ってしまえば"娯楽"のため、そう関心はないが趣味にあっている、と言い放つ言峰。ランサーのマスターを殺したのは協会に聖杯の実態を知られたくないため。更にセイバーから聖杯の器のありかを尋ねられた言峰、知らずに匿っていたのか!?と驚愕した後、ギルガメッシュを呼び寄せる。
・普段着のギルガメッシュ、演出にもランサーの野卑な目つきにもご不満らしい。一方ランサーもギルガメッシュの存在を知らされておらず殺気立つ。
・十年前、言峰は切嗣とセイバーを分断するため不完全な聖杯に目眩ましを願い、結果大火災が発生。ギルガメッシュは破壊された聖杯の中身を浴びて血迷った。聖杯の中身は所詮血と闇と呪いでしかないので、いずれにしても大災害になったろうと放言する言峰、持ち主の願いを「破壊」という手段でしかかなえられない欠陥品だと暴露。更に、人を殺すためだけの聖杯を扱えることにご満悦の言峰。
・言峰がサーヴァント二人に始末を命じて立ち去り戦闘開始・・・と思いきや、突如ランサーがギルガメッシュに槍を向けて対峙。戸惑うセイバーにランサー「オレは、オレの信条に肩入れしてるだけなんだからよ」と軽く答える。聖杯を目前にして消えるか、と揶揄するギルガメッシュに、「テメェと一緒にするな」と答えるランサー、「オレたちはこの世に固執してるんじゃない。果たせなかった未練に固執するのみだ。まあ、テメェみてえに欲の皮が突っ張った怨霊には分からないだろうがな」と挑発。
・ギルガメッシュ、「死に際が鮮やかだった男は言うことが違う」と揶揄しながらゲート・オブ・バビロン開放。「武運を」と言い残して士郎を連れ立ち去るセイバー。ギルガメッシュ、セイバーは自分の物だから儀式を完成させるのにあと一人サーヴァントの犠牲が必要、とランサーに千の刃を向けて・・・
・地上に脱出したセイバー、士郎の傷口に手を突っ込み、鞘に魔力を補充して治癒力アップ。十年前、切嗣はセイバー召喚にエクスカリバーの鞘を用いた後、戦いを有利にするため秘匿していたが、瀕死の士郎を救うため鞘と同化させた。セイバーとの契約なしには宝具として機能しないため、最初にランサーに刺された時には治癒しなかった。
・切嗣は自分を裏切ってなどいなかったと悟ったセイバー、「あの聖杯もこの私も、有り得てはいけない夢だったのです」と決意を語る。「聖杯を壊そう」と二人で決意、決戦に備えて帰宅。
[衛宮邸]
・帰ってみれば居間で血まみれの凛。言峰がやってきてだまし討ちにし、イリヤを拉致したらしい。
・言峰の目的は聖杯の器たるイリヤ。彼女は魔術回路を人間にした存在で、サーヴァントが残り一人になると聖杯を降ろす器となる。言峰はおそらく柳洞寺に拠点を移すはず。更に、勝ち目はないけど挑むのか、と問われる。
・選択肢
それでもだ
→言峰綺礼は衛宮士郎の倒すべき敵だ、と言いきる士郎。
・凛、剣の形をした魔杖、アゾット剣を士郎に託し、死んでも勝て、と命令して睡眠。
・選択肢
セイバーとの時間
→道場でセイバーと軽く練習。
→濃いマナに包まれた柳洞寺に乗り込み、セイバーはギルガメッシュと対峙。奥へ進んだ士郎は、闇の孔に捧げられたイリヤを前に言峰と対峙。親子二代にわたって言峰の目的を勘違いしている、と言われながら、黒い泥流に全身溶かされ死亡・・・
→タイガー道場
切嗣に報告
→亡き養父に想いを告げて迷いを断ち切り出陣。
→結局、黒い泥流に全身溶かされ死亡
→タイガー道場
作戦会議
→土蔵で作戦会議。
・選択肢
武器を探す
→切嗣の魔力礼装を探すも見つからず。
→結局、黒い泥流に全身溶かされ死亡。
→タイガー道場
セイバー強化
→セイバーに強化の魔術を試みるも効果は判然とせず。
→結局、黒い泥流に全身溶かされ死亡
→タイガー道場
鞘を返す
→士郎の身を案じて躊躇うセイバーを説得。
→"投影"に似た工程で身中の鞘を構成する魔力を収束、セイバーが具現。後にも先にもない完璧な工程で、そのカタチを脳裏に刻む士郎。
[柳洞寺]
・士郎、参道を上りながらセイバーを失う痛みを思い、引き返す誘惑に駆られながらも、「・・・いこう。これが最後の戦いだ」このBGM、This Illusionバリエーション?OP違うのに・・・ってゆーかThis Illusionのがやっぱり好きだし。(^^;
・待ち構える黄金騎士ギルガメッシュ「この呪いこそが聖杯の中身。我らサーヴァントをこの世に留める第三要素。・・・十年前、おまえが我に浴びせたモノだ」と告げ、セイバーに目的を問われてセイバー以外興味無しと即答、ゲート・オブ・バビロン開放しつつ、セイバーに聖杯の中身を無理矢理呑ませ穢し尽くす喜びを滔々と語る。対するセイバー、凛然と受けて立ち激闘開始。
[本堂裏]
・中空に穿たれた孔の前に吊られたイリヤを前に、遂に言峰と対峙する士郎。
・士郎も切嗣も誤解していたが、孔から溢れる黒い泥は言峰の望みではなく、聖杯から溢れる本来万能である筈の"無色の力"。この聖杯にはあらゆる悪性、人の世を分け隔てなく呪うモノが詰まっており、開ければ際限なく溢れ出して災厄を巻き起こす。
・目的を問われて言峰、しいていうなら娯楽、と言い放つ。音楽も物語も楽しいのは人が作ったものだからだ、と説き、「剥き出しの人間こそが最高の娯楽となる」と断言、死の瞬間に走馬灯のごとく輝く瞬きこそが目的と明かす。十年前の大火災も悪くなかった、無念のまま朽ちる人の叫びもまた・・・と楽しげな言峰、「歪なカタチではあるが、私ほど人間を愛しているモノはいない」故にこの聖杯に最も相応しいと説く。
・士郎「・・・ああ、そういうコトか。・・・つまり、殺していいんだな、テメェ・・・!」とブチキレて突進するも、言峰の操る黒泥の触手に灼かれて飛び込めず。言峰、十年前に叶わなかった切嗣に引導を渡す望みをようやくかなえられる、と喜んで総攻撃開始。
[境内]
・セイバー、剣技で優位に立ちながら無数の宝具で仕切り直され、消耗を強いられる。聖杯には自分でも手を焼くのに士郎ごときの手におえる訳がない、配役を誤ったと指摘するギルガメッシュに、セイバー迷いなく「これが正しい選択だ。私は貴様になど負けぬし、シロウはあのような死者には負けない。」と断言。内心では勝利につながる秘策を練りつつ、勝利の確率があまりに薄いためいつもの"直感"さえ働かない状況に焦るセイバー。
・ギルガメッシュは剣士でなく、無数の宝具を展開し弾丸として射出する、最強の魔弾の射手故にアーチャー。次々打ち出される宝具の雨に押されるセイバー、その隙にギルガメッシュが乖離剣エアを構えたのを見てとり、慌ててエクスカリバー発動するも間に合わず、エヌマ・エリシュ発動!
[本堂裏]
・無数の触手から逃げ惑う士郎、頼みの綱の"投影"も一分程度の集中が必要なので発動できず、右足を泥に覆われて遂に足を止められる。
・士郎を切嗣の贋作呼ばわりする言峰、切嗣に対しては近親憎悪で、しかも冷酷な魔術師だった男が敵である自分を殺さず見逃したことが不快と表明。言峰の呪いを受けたことに気づかず、聖杯戦争を終わらせたと勘違いした切嗣が滑稽だと辱める言峰。逆上した士郎、動かない右足に魔力を流し込んで無理矢理動かし突進。言峰、背後の黒い滝に手をかざして「"この世、全ての悪(アンリ・マユ)"」と詠唱。
[境内]
・かろうじてエクスカリバーで相殺したものの、エヌマ・エリシュくらってセイバー動けず、一瞬境内を覆った闇に士郎の身を案じる。極大の呪いたるこの世の全てを呪うモノを聖杯の中から呼び出したのだろう、とギルガメッシュが指摘。更に聖杯の中身を浴びて果たしてセイバーは自我が保てるか、と示唆するギルガメッシュに、かつてそれを浴びたギルガメッシュは既に正気でない?と疑うセイバー。その疑念を察したギルガメッシュ「侮るな。あの程度の呪い、飲み干せなくて何が英雄か。この世全ての悪?は、我を染めたければその三倍はもってこい!よいかセイバー。英雄とはな、己が視界に入る全ての人間を背負うもの。・・・この世の全てなぞ、とうの昔に背負っている」と超オレ様宣言。セイバー、その傍若無人で無慈悲ながらも強大な自我に、他のいかなるサーヴァントも同じ真似は出来ないと感嘆しつつも、自分とは絶対に相容れない存在と確信。
・しつこく言いよるギルガメッシュに「私は既に国の物だ」とセイバーが拒絶すると、「アーサー王よ。そんなだから、おまえは国によって滅ぼされたのだ」とギルガメッシュ嘲弄、国など王の物にすぎないと言い放つ。応えてセイバー「ああ、その通りだ。・・・だが英雄王よ。そんなだから、貴様は自らの国を滅ぼしたのだ・・・!」と気合い一閃、ギルガメッシュの顔を蹴り飛ばして間合いを取る。ようやくセイバーを殺す気になったギルガメッシュ、エヌマ・エリシュ発動!
[本堂裏]
・襲いかかる無限の悪意と人の罪業に圧倒される士郎、切嗣を想い凛を想いセイバーを想うことで闇を振り払い、絶叫しつつ突進。
[境内]
・エヌマ・エリシュの暴威の中、捨て身で前進しエクスカリバーを放つセイバー。ギルガメッシュがとどめをさそうとエアの出力を臨界まで上げた時、セイバーの宝具が・・・!
[本堂裏]
・闇に呑まれなす術無い士郎の脳裏にセイバーの声が甦った瞬間、暗闇に光が灯り、撃鉄が落ちて悪魔的な速度でカタチを作り上げ「・・・投影、開始(トレース・オン)」あらゆる工程を省き一瞬で現れたのは、脳裏に刻んだ己が半身たる鞘、そして甦るセイバーの声「・・・貴方が、私の鞘だったのですね・・・」黄金の光が闇を駆逐し、彼女の鞘を握りしめる士郎。
[境内]
・セイバーの宝具"全て遠き理想郷(アヴァロン)"発動、外界の汚れを寄せ付けない妖精境の壁、五つの魔法すら寄せ付けない最強の守りによってこの世の全ての理から断絶されたセイバー。エヌマ・エリシュを遮断して突進、動けないギルガメッシュに必殺の斬撃を叩き込みつつ「"約束された勝利の剣(エクスカリバー)"!」
[本堂裏]
・「投影魔術・・・貴様、何者・・・!」と愕然とする言峰に、駆け寄った士郎がアゾット剣を突き立て、ありったけの魔力を籠めて「"läßt"・・・!」と剣に仕込まれた凛の魔力開放!
[境内]
・断末魔のギルガメッシュ、「手に入らぬからこそ、美しい物もある。ふん・・・ならばこそ、我がおまえに敗れるは必定だったか」とつぶやき、「ではな騎士王。・・・いや、中々に愉しかったぞ」と皮肉げに笑みながら消失。
[本堂裏]
・胸に突き立てられた短剣を唖然と見つめる言峰、何故この短剣を?と士郎に問う。凛から預かったとの答えに、「そうか。以前、気紛れでどこぞの娘にくれてやったことがあった。あれはたしか十年前か。・・・なるほど。私も、衰える筈だ」と呟いて倒れ伏す言峰。
・やってきたセイバー、聖杯の破壊には令呪による士郎の命が必要だと告げ、「・・・シロウ。貴方の声で聞かせてほしい」と請う。聖杯破壊で契約も無効化するためセイバーはサーヴァントでなくなり、王として生涯を終えることに。
・士郎、報われない最後と知りながら剣をとり王の誓いを守った少女の誇りを汚さぬため、溢れそうな想いを押さえつけて「・・・セイバー。その責務を、果たしてくれ」と静かに告げ令呪発動。
・全てが終わり、「では私達の契約もここまでですね。貴方の剣となり、敵を討ち、御身を守った。・・・この約束を、果たせてよかった」とセイバー。士郎「・・・そうだな。セイバーはよくやってくれた」と答えて言葉に詰まる。
・「最後に、一つだけ伝えないと」と振り向いたセイバー、「シロウ・・・貴方を、愛している」とまっすぐな瞳で告げた次の瞬間に消失。別れの潔さに士郎「ああ・・・本当に、おまえらしい」と述懐。
●4/7
[epilogue]
・イリヤは家に帰ることを拒否、藤村家が預かって藤ねえともども朝晩衛宮邸を襲撃。
・桜は兄の慎二が行方不明になってふさぎ込みがち、イリヤとつきあってて立ち直りつつある。
・道中で凛と出会って一緒に登校。凛に問われて未練はないと答えた士郎、「いつか記憶が薄れて、あいつの声もあいつの仕草も忘れていく。それでも・・・それでも・・・こんな事があったと、セイバーっていうヤツが好きだったって事だけは、ずっとずっと覚えてる」共有した想いを抱いて、見果てぬ夢にたゆまず前進し続ける決意の士郎。
・カムランの戦場で生き残ったのは騎士と白馬、そして敵を一騎打ちで破ったものの重傷を負ったアーサー王。孤立した若き王を信じ、近衛として忠誠を尽くした騎士ベディヴィエールは、王がその偉業にも関わらず一時たりとも安らぎを得られなかった事に憤る。辛うじて意識を取り戻した王は「夢を見ていた」とつぶやいた後、「この森を抜け、あの血塗られた丘を越えるのだ。その先には深い湖がある。そこに、我が剣を投げ入れよ」と命じる。仕えた王の終わりを意味する命令に、二度は背いた騎士ベディヴィエールも、三度目にはついに剣を湖へと投げ入れて戻り、「剣は湖の婦人の手に、確かに」と報告。
・「すまないな、ベディヴィエール。今度の眠りは、少し、永く・・・」と言い遺して目を閉じるアーサー王。安らいだその顔を目にしてベディヴィエールもようやく心を安んじ、「・・・見ているのですか、アーサー王。夢の、続きを・・・」(T^T)
FIN
あ〜、長かった・・・2周目の凛ルートはしばらくお休み。
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